日本より同一労働同一賃金が進んでいる?中国の派遣社員事情
人事課長「派遣社員を何人か雇いました。派遣会社の取り分を除くと、手取りは正社員と同じです」
ワシ「人探すの大変だからやむをえないね。日本の派遣社員は正社員と給料全然違うんだけど」
人事課長「それニュースで見ましたよ。中国でそんな待遇したら暴動起こりますよ」
ワシ「おっおう…」— ユーウェン (@yuwencs) July 31, 2016
中国では、派遣社員が派遣先企業の労働者と同一の業務を行った場合には同一の報酬を受け取る権利があると法律で定められているようです。
またその支払い方法については派遣先企業に義務を課してます。
「同一労働同一賃金」が日本より進んでいますね。
■同一業務同一報酬の原則
同一業務同一報酬の原則とは、派遣労働者は、派遣先企業の労働者と同一の業務を行った場合には、同一の報酬を享受する権利があるという原則です。(労働契約法63条)
派遣先企業は、派遣労働者に対して、同類の部署の正規労働者と同様の報酬配分方法を実施しなければならず、派遣先企業に同類の部署がない場合には、派遣先企業の所在地における同一又は類似する部署の労働者の報酬を参考とすることとされています。(労働契約法63条)
また雇用は直接雇用があくまで原則であり、派遣社員を雇うのは労務派遣である必要である場合として以下の規制がされています。
今の日本の派遣事情だと引っかかる事例が多そうです。
労働契約法上、労働契約を用いた雇用が企業における基本的雇用形式であり、労務派遣は補充的雇用形式であると明記されており、労務派遣は、臨時性、補助性又は代替性のある業務部署でのみ用いることができるとされ、これらに該当しない場合には、労働派遣の形態を用いることができないとされています。(労働契約法66条1項)
(2)「臨時性」・「補助性」・「代替性」の内容
上記の「臨時性」、「補助性」、「代替性」については、労働契約法に、以下の基準が設けられています。(労働契約法66条2項)
「臨時性」: 存続期間が6か月を超えない業務部署であること。
「補助性」: 主要業務部署のために役務提供する非主要業務の部署であること。
「代替性」: 派遣先企業が雇用する労働者が、学習、休暇等の原因で業務を行えない一定期間内に、その他の労働者に業務を行わせることができる部署であること。
他にも、派遣社員の比率は全従業員の10%以内といった規定があったりするようです。
日本が参考にすべき事がかなりありそうですね。
『上海は派遣社員のほうが福利厚生がいいんです。FESCOの派遣社員だと、毎月備品購入費が振り込まれ、お誕生日にはお祝いが贈られ、年に1度の旅行もあります。日本は派遣社員、あまり人気ないんですね。』中国出身女性より
— 外国人名言集@GLOBALPOWER (@_GLOBALPOWER) October 10, 2017
参考サイト:
中国法:中国「労務派遣暫定規定」の公布~派遣労働者の総量規制の具体化等~
弁護士法人 淀屋橋・山上合同(法律事務所)