支配層が支配される側を分断する『分断統治(分割統治)』とは



分断統治(分割統治)とは

支配階層が統治し易くするため、支配される側の結束を分断して、反乱を未然に防ぐための統治法です。

支配階層は、まず支配される側を一級市民と二級市民に分けて扱いに差をつけます。また同時に一級市民にはある程度の特権を与えます。
すると一級市民は生活に不満があっても、二級市民を見下すことで不満を解消します。「自分はあいつらよりもまだマシだ」と多少の不遇は我慢するようになるのです。
一方、二級市民は支配層ではなく一級市民を敵視するようになります。また二級市民は一級市民に比べて人数を少なく設定されていることが多く体制に抵抗する社会的な力が弱いことが多いです。

分断統治は、支配される側の人々を互いに争わせ、支配階層に対する批判の矛先を逸らすことができる方法なのです。

歴史をみると、古代ローマ帝国は、支配下に治めた都市相互の連帯を禁じ、都市ごとに処遇に格差をつける分割統治によって、征服した都市からの反乱を抑えることに成功しました。
欧米の19世紀以降の植民地経営では、イギリスがインドで、人種・宗教・地域の差異で分割した集団を互いに反目させることで長期の統治に成功しました。
国内の例としては徳川幕府による士農工商制度、およびエタヒニン等と呼ばれる階級制があげられます。

分断統治は、差別意識や優越意識を利用して人を支配する歴史的に実績のある方法なのです。

参考:
分割統治|wikipedia
権力闘争-分断して統治せよ – 論理的思考力と議論


現代でも、どっかで聞いたことがある話ですね
みなさん正社員の待遇を羨むのはいいですが、敵を間違えることはないようにしましょう。


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